平行四辺形の証明問題に取り組んだときの、中学2年生Hさん 

問題を開いた瞬間、第一声は「いやだ~」。

証明問題に対する苦手意識が強く、

図を見ただけで気持ちが後ろ向きになってしまったようでした。

手が止まり、どう書き始めたらいいのかわからない表情から、

「難しいもの」「自分にはできないもの」

と感じている様子が伝わってきました。

こうした場面では、無理に解かせることはしません。

まずは図を一緒に「平行四辺形って、どんな性質があった?」

と、知っていることを少しずつ引き出していきます。

証明の流れを細かく分け、なぜその条件が必要なのかを丁寧に説明していくと、

少しずつ生徒の表情がやわらいでいきました。

説明を聞きながら、「あ、そういうことか」とうなずく場面が増え、

先ほどまでの弱気な雰囲気が変わっていきます。

そして、「できそう」「頑張ってみるよ」という前向きな言葉が自然と出てきました。

その言葉とともに、ノートに向かい、

自分の力で証明を書こうと行動に移してくれたことがとても嬉しかったです。

結果として、途中でつまずく場面はありましたが、

最後まで自分の考えで書き切ることができました。

完璧な解答でなくても、

「証明問題に向き合えた」

「逃げずに考えた」という経験は、

大きな自信につながります。

最初は「いやだ~」と言っていた生徒が、

「やってみる」と気持ちを切り替えられたこと自体が、

確かな成長です。

証明問題は、答えだけでなく考える過程がとても大切です。

理解できた瞬間に表れる表情や、

行動の変化を間近で見られることは、

指導する側にとって何よりの喜びです。

これからも、一つひとつの

「わかった」を積み重ねながら、

自信を育てていきたいと思います。