平成二十六年に日本を訪れた外国人旅行者の数は、史上最高の千三百万人に達しました。国籍や民族の違いを超えて地球規模で交流が進む時代を迎え、日本人の暮らしも変化しつつあります。
外国人がよく訪れる場所には、英語や中国語、ハングルなどによる案内表示も設置されるようになり、飲食店でも宗教上の理由で口にできない食材がるひとに配慮した店もできてきました。東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けてこうしたことに対する意識も高まっていくことでしょう。異なる文化的背景を持つ人を迎える上で、それぞれの文化を尊重し、互いに歩み寄ることも大切かと思います。その意味で日本社会は今後、様々な変化を遂げていくことでしょう。しかし世界から見ると「そのまま変わることなく、大切にしたほうがよい」という美点もたくさんあるようです。