「このままで、高校に進学できるのだろうか……」

中学3年生のKさんが明勝学院に入塾したとき、お母さまが抱えていたのは、そんな大きな不安でした。

Kさんは中学2年生のときに転校してきました。

環境の変化もあり、学校に登校できない時期もありました。

勉強に対してもなかなか気持ちが向かず、成績表には「1」がついている教科も。

1学期の保護者面談では、学校の先生から、

「このままでは高校進学は難しい」

と言われてしまいました。

そんな中、お母さまが一縷の望みを託したのが、バスケットボール部で仲の良いお友達でした。

「仲の良いお友達と一緒なら、塾に通ってくれるのではないか」

そんな思いから、お友達の保護者の方を通じて明勝学院を知り、9月に入塾することになりました。

私たちも、正直なところ、

「高校受験までに、どこまで間に合わせることができるだろう」

という思いがありました。

でも、だからこそ、できないことを数えるのではなく、

「今、この子にできることは何か」

を探すことから始めました。


まずは「どこでつまずいているのか」を見つける

1学期の定期テストは、

  • 数学 28点
  • 理科 22点
  • 社会 6点
  • 国語 49点
  • 英語 80点

5教科合計185点。

特に数学は、ただ「点数が低いから数学を頑張ろう」と考えるのではなく、

「一体、どこからわからなくなっているのだろう?」

というところから確認していきました。

ところが、Kさんが入塾したのは9月。

中学1・2年生の内容をじっくり復習する夏期講習は、すでに終わっています。

そして、中学3年生の2学期中間テストまでは、わずか3週間ほど。

時間はありません。

だからといって、すべてを一からやり直すこともできません。

そこで、

「今度のテストで点数につながるところはどこか」

を考え、優先順位をつけて学習を進めました。


「できない」を責めるのではなく、「できる」を一つずつ増やす

数学では、計算問題からスタート。

因数分解や平方根についても、Kさんにとっては、ほとんど初めて勉強するような状態でした。

一つ説明する。

一緒に解いてみる。

もう一度、自分で解いてみる。

できたら、

「今の問題、できたね」

と声をかける。

そして、次の問題へ。

難しい問題を無理にたくさん解かせるのではなく、「今できること」を一つずつ増やしていくことを意識しました。

理科と社会についても、すべてをやろうとするのではなく、テスト範囲の中から単元を絞り、集中して取り組みました。


対話を重ねながら、「次の一歩」を一緒に決める

Kさんへの指導で、私たちが特に大切にしたのが「対話」です。

最初からKさんが、

「高校に合格するために頑張ろう!」

という強い気持ちを持っていたわけではありません。

むしろ、始めのころは、

「言われたことを、とりあえず何とかやっている」

という様子でした。

だからこそ、こちらから一方的に課題を与えるのではなく、

「ここは少しできるようになってきたね」
「この問題なら、もう一人でできそうだね」
「次はここまでやってみようか」
「テストまであと何日だから、ここを優先しよう」

と、Kさんのその日の様子を見ながら、次の一歩を一緒に考えていきました。

大きな目標をいきなり見せるのではなく、

「まずは、ここまで」

という小さな目標をつくる。

そして、それができたら、また次へ。

この繰り返しです。


そして迎えた、2学期中間テスト

入塾して、わずか3週間。

Kさん自身も、まだ「自分はできる」と確信していたわけではありません。

それでも、今できることに一つずつ取り組みました。

そして結果は――

5教科合計125点UP

185点から、

310点へ。

わずか30日ほどの取り組みで、100点UPという目標を大きく超える結果となりました。

中でも大きく伸びたのが社会。

入塾前は6だった社会の点数が大きく伸びました。

そして、学校の先生からかけてもらった、

「頑張ったね」

という一言。

その言葉が、Kさんにとって、とても嬉しかったようです。

自分の頑張りを認めてもらえた。

「やれば、変わるんだ」

そんな感覚が、少しずつKさんの中に生まれていきました。


「言われたから勉強する」から「やればできる」へ

中間テストでの成功は、Kさんにとって大きな転機になりました。

それまでは、

「言われたから勉強する」

という感覚だったのが、

少しずつ、

「やればできる」

という気持ちに変わっていったのです。

そして、その気持ちは次の行動につながりました。

2学期の期末テストでは、さらに点数を伸ばし、

185点 → 333

最初のテストから見ると、148点UP

30日間の「100点UP」をきっかけに、その後も一歩ずつ努力を積み重ね、大きな成長へとつながっていきました。


一歩ずつの努力が、未来を変える

その後、Kさんは都立高校を志望校として受験。

そして、見事に志望校合格を果たしました。

現在、高校生になったKさんも、明勝学院に通い続けてくれています。

中学3年生の9月。

高校受験まで時間がない中で始まったKさんの挑戦。

最初から大きな「やる気」があったわけではありません。

最初から自信があったわけでもありません。

でも、

「今日、ここまでできた」

という小さな成功。

それを講師が認める。

「じゃあ、次はここまでやってみよう」

と、また次の一歩を一緒に決める。

その繰り返しが、いつしか

「自分もやればできる」

という自信へと変わっていきました。


明勝学院が大切にしている「スモールステップ」

私たちは、子どもたちに最初から「もっと頑張ろう」と言うだけでは、なかなか変化は生まれないと考えています。

大切なのは、

その子が今、どこにいるのかを知ること。

そして、

「次にできる一歩」を一緒に見つけること。

できたら認める。

少し自信がついたら、次の一歩へ。

時には立ち止まることもあります。

そんなときも、また一緒に次の一歩を探す。

これが、私たちが大切にしている「対話による指導」です。

「30日で100点UP」は、単に短期間でたくさん勉強した結果ではありません。

Kさんが一歩ずつ前に進めるように、講師との対話の中で、その時々に必要な「小さな目標」をつくり続けた結果です。

そして、その小さな一歩が積み重なった先に、

「やればできる」

という大きな自信が生まれました。

成績を上げることはもちろん大切です。

でも、私たちが本当に育てたいのは、

「自分は変われる」
「努力すれば、未来を変えられる」

と、自分自身で感じられる力。

Kさんの歩みは、そのことを私たちに教えてくれた、忘れられない成功事例の一つです。

一歩一歩の努力は、決して無駄にならない。

その一歩を一緒に見つけ、未来への道を照らしていくこと。

それが、明勝学院の「伴走する指導」です。